私とYOSAKOIソーラン➄~ワオドリ会場
西8丁目、大通りパレード、札幌市中心部での会場のカタチが見えてきた中、次なる会場として、
チームに属していてもいなくても、その場で飛び入り参加が可能な「ワオドリ」会場を作るということになりました。
「せっかく、札幌のお祭りを見に来たのに、一緒に躍る機会がない」というご要望やお問い合わせは、
当時、組織委員会に本当によく入っていました。
これまでも、組織委員会では、 第1回から参加の「さあさ、みんなでどっこいしょ」チームやJTBさんとタイアップした当日、簡単に練習してパレードを踊れるチームなど、当日参加の仕組みを作ってはいたのですが、
・どれもこれも安全上、参加人数の【上限】が必要なものばかりでした。
・また、練習⇒本番含めて、ある程度の時間が拘束されるもの。
ほんとに、自分の都合のタイミングで、自由に参加・離脱が、いつでもできるという感じではありませんでした。
※どっこいしょは、たまーに、パレード最中に人がどんどん増えて、200人超えて、参加したことがある(笑)
そんな中で、出てきたのが、自由参加のワオドリ会場の企画でした。
ワオドリ会場は、メインとなる西8丁目会場のお隣、7丁目。
お祭り運営上で7丁目の一番の課題が、公園の真ん中に噴水がある!ということでした。
噴水設備に対して、一切干渉してはならないという鉄の掟がありまして(苦笑)
その周りでしか、通常、ステージを作れない。
そうすると、当然、演舞スペースが小さくなり、通行者の通路に干渉する。
また、ステージを作ることによって、正面というものが決まってしまって、全方向で、楽しめる
輪踊りとはならない。
など、噴水部分のデッドスペースともいえる部分をどううまく活用するかが課題の会場でした。
直径10m以上の噴水をどうするか・・・この上に、設営物を一切接触させずに、設営撤去が出来、
終了後に、原状復帰が出来る仮設物で・・・そのスペースを有効活用すること・・・
これらの条件を満たすのは、至難の業。
通常なら、諦めるんですけど、とにかく長谷川さんは、諦めないんですよ(笑)
で、結局、噴水に干渉しなくてもいい鉄骨のシステムを1からオリジナルで作ることにしたんです(笑)
柱が中心部分に何もないのに(地面に支えとして設置できない)、そこに人や楽器や音響、照明を乗せ、
踊らせ&演奏する・・・ 2段組みの誕生ケーキを想像していただくとわかりやすいのですが、
外側のフレームのみで、中のスポンジがない状態、そこに、天板のみで、上に乗るもの全てを支える・・・
真ん中の噴水の10mの部分に柱を一本も使わずに!作り上げるという・・・
それを祭り屋の新谷社長とともに、某有名企業と共同で作ってしまうのでした(笑)
そのドでかい鉄骨の柱が、トレーラーで、西7丁目に運ばれてきたときはホントにビビりました(笑)
また、当然ですが、構造計算上、荷重制限があります。(ステージに乗れる人数が限られます)
雨なんて降ったら、それこそ、もっと人数に制限が出ます・・・。
その運営を任されたのが、組織委員会では、私、そして、ONちゃんで有名なHTBさん、MR.YOSAKOIソーランの宮本毅さんでした。
みなさん、第1回から参加している「さあさ、みんなでどっこいしょ!」チームは知っていますか? 全国に広がったYOSAKOIソーランを代表する総踊り「よっちょれ!」をメインで広め、踊っているチームです。宮本さんは、そのチームの代表で、よっちょれやGOGO FIGHTERSの制作者の一人でもありますし、ボーカリストでもあります。
余談ですが、このよっちょれ!が、しばしば、「どっこいしょ!」と名前が混同されるのは2つの理由から
でして・・・
1つ目は、これを踊っているチームが「さあさ、みんなでどっこいしょ!」だから
2つ目は、今となっては、知ってる人も大変少ないのですが・・・「よっちょれ!」の原型となっている「どっこいしょ!」という原曲があるからなんです。
原曲の「どっこいしょ」は、今でも、さあさみんなでどっこいしょチームが、YOSAKOIソーラン時に躍ることがありますが、「よっちょれ!」にとても似ています(笑)ほとんど同じなんですけど、一部アレンジ含めて違いまして、当時は、ワオドリ会場でも、パレード会場でも、宮本さん率いる「どっこいしょバンド」の生演奏で良く演舞されていました(笑)
こんなマニア情報も、宮本さん達と接しているうちに知ってしまう・・・恐ろしや!YOSAKOI沼!
そして、宮本さんとよく話すのですが・・・このどっこいしょチームは、審査対象外のチーム。
しかしながら、全国から参加者が100人以上集う人気のチームです。
第1回から参加しているので、YOSAKOIソーラン祭りを象徴するチームでもあります。
街を舞台に、老若男女が、祭りを楽しむという意味を一番、体現されているチームなので、
その楽しさのパワーが凄い!
再来年の30回大会に一度、審査対象ででてみたら、大賞獲っちゃうと思うんですよね!笑。
宮本さんは、いるだけで、周りの人を元気に明るくするというか、ほんとに祭りの人!
そして、極真空手の指導者でもありアスリート、更には、楽曲を制作するアーティストである面も
ホントに多彩な方です。
よっちょれ!含む多数のお祭り楽曲を制作したり、定期的にライブもやっていたり。
ライブでしか、披露できない名曲もあるので、是非機会があれば!
楽しいのは、保証します(笑)
そして、この「よっちょれ!」の振付も、当時の学生実行委員とともに、宮本さんが振付も担当したというのを知ってる人は、少ない事実・・・。笑
その事実を知っていたので、以前、宮本さんに
「よっちょれのこの部分の振りなんですが・・・どっちが正しいのですか?」
と質問したところ、
「しもちゃん、もう忘れた(笑)、そして、みんなが楽しんで踊ってくれたら全部が正解なんだよ
なんでもいいのが、総踊りの良さでしょ!」
という、惚れてまう感じの回答が来まして、この人だから、いまだにYOSAKOIソーランでもそして、全国各地のお祭りでも愛されるYOSAKOIソーラン祭りの総踊り=「よっちょれ」が生まれたんだなぁと実感したのを覚えています。
そんなこんなで、HTBさんのホントに献身的なバックアップもあり、組織・宮本さん・HTBさん・設営の祭屋さんの4社のタッグの元、本当にいい形で、会場を成功させよう!というチームとなって、運営していました。
センターとなる最上段に、生バンドが乗り、2段目に踊り子が踊る、そのヤグラの周りを一般の参加者の
皆さんが、楽しそうに輪になって踊る・・・
見た目は、ド派手なんですけど、案外、見た目のわりに人を乗せられない(笑)ワオドリの特殊ヤグラステージ。
祭りを彩る一会場として、ホントに華やかで、素敵な会場でした。また、あの形でやれたら、面白いのですが・・・。
そして、ワオドリ会場は、当時よりは規模を縮小はしていますが、今でも、自由参加で、お祭りの気分を味わえる聖地として存在し続けています。
北海道のYOSAKOIソーランに来ましたら、沢山の総踊りがかかる会場でもありますので
生の「宮本毅」にもタイミングが合えば会えますよ!(※某テーマパークのキャラクターみたい 笑)
踊りがわからなくても、誰でも気軽に、見よう見まねで、自由に参加できる素晴らしい会場です。
是非、一緒に躍りの輪に入ってみてくださいね!
※写真は、ありし日のワオドリ会場(2008年くらい)たかれろさんからお借りしました! 先週、飲みに行った宮本さんと私(笑)お互い20年の歳月を経て、歳は取りました・・・
いや、宮本さんは、20年前と変わらない・・・年取ったの俺だけだ・・・悲